たかもりあそじんじゃとほうねんざくら
矢村社または矢村大明神と称されていた『高森阿蘇神社』。元々は神社後方の宮山の中腹に鎮座していましたが、400年前に現在の場所に奉遷されました。
阿蘇大明神である健磐龍命(タケイワタツノミコト)と阿蘇都媛命(アソツヒメノミコト)の2柱を御祭神とし、他19の神が祀られています。
矢村社の由緒は、阿蘇神話にあります。神武天皇の皇孫・健磐龍命が阿蘇に降りられ、湖水だった火口湖を乾かし、中央の山から南北に向かって矢を放ったところ、この一矢がこの地の大石にあたり、ここに宮居を定められたことから「矢村社」と称されるようになったと言われており、明治以降に現在の呼び名となりました。
境内には「メアサ杉」、御神木である「南郷檜(ナンゴウヒ)」の母樹、ミツマタの群集があります。さらに、旧宮地の宮山の中腹には樹齢400年を超える「豊年桜」(エドヒガン)があり、南郷谷で一番早く咲く桜として有名です。昔は、花の咲き具合で農作物の出来を占ったと言われています。
毎年7月30日に開催される夏の例祭は、神事の後 2基の神輿を中心に、神幸行列が行われます。また、8月の「風鎮祭」では、最初の行事である「五穀豊穣祈願祭」が高森阿蘇神社にて執り行われます。